親方のもとで腕を磨いて、ようやく独立。道具も車もそろえて、最初のうちは前の職場や知り合いからの仕事で手いっぱい、という人も多いと思います。ただ、紹介や下請けの仕事は、相手の都合で急に減ることがあります。忙しい今のうちに、自分の名前で仕事が入ってくる入口を少しずつ作っておくと、あとで大きな差になります。
この記事では、独立1年目の職人さん・一人親方が、集客のために何をどの順番で整えればよいかをまとめました。お金をかけずにできることから並べています。
独立して最初にぶつかるのは「仕事の入口」
独立してすぐの仕事は、たいてい次のどれかから来ます。
- 前の職場や元請けからの下請けの仕事
- 知り合い・家族・友人からの紹介
- 紹介サイト(ポータル・マッチングサイト)からの依頼
どれも大事な入口ですが、共通しているのは「自分では量を増やしにくい」ことです。一方、お客さんが自分で検索してあなたを見つけ、直接連絡してくる入口は、準備した分だけ少しずつ育っていきます。独立1年目は、この「直接の入口」の土台を作る時期だと考えるとよいでしょう。
最初の1か月でやること
屋号と連絡先を決めて、どこでも同じにする
屋号、電話番号、住所(または対応エリア)を決めたら、名刺・車・請求書・Googleマップなど、どこに書くときも同じ表記にそろえます。「高橋塗装」と「タカハシ塗装」が混ざっていると、お客さんが検索したときに別の店に見えてしまいます。
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)に登録する
地元の職人を探すお客さんの多くは、まずスマホの地図で探します。登録は無料で、住所を公開したくない場合は、対応エリアだけを表示する設定もあります。業種・営業時間・対応エリアを入れ、施工写真を数枚載せておきましょう。
仕事の連絡用にLINEを用意する
若いお客さんほど、電話よりLINEやメッセージのほうが気軽に連絡できます。写真を送ってもらえば、現地に行く前におおよその見当もつけられます。私用と分けたい場合は、仕事用のアカウントを用意しておくと管理が楽です。
最初の1か月は「探したら見つかる」「連絡しやすい」の2つがそろえば十分です。凝ったことは後からで間に合います。
最初の3か月でやること
施工写真を撮る習慣をつける
独立したばかりのころに一番困るのが、「見せられる実績がない」ことです。どんな小さな現場でも、作業の前と後を同じ位置から撮っておきましょう。3か月もすれば、ホームページやGoogleマップに載せられる写真がたまります。写真の撮り方は施工写真の撮り方にまとめています。
口コミを頼む
仕事を終えて「ありがとう」と言ってもらえたときが、口コミを頼むちょうどよいタイミングです。Googleマップの口コミ用のリンクをLINEで送れるようにしておくと、お客さんの手間が減ります。頼み方の例はGoogle口コミの増やし方で紹介しています。
料金の目安を決めておく
「だいたいいくらですか」は、ほぼ必ず聞かれます。よくある作業について、税込みの目安と、金額が変わる条件(広さ・高さ・部品代など)をまとめておくと、見積もりも早くなり、ホームページにもそのまま載せられます。
1年目のうちに整えること
ホームページを1ページ持つ
Googleマップや紹介サイトで見つけてくれたお客さんが、「もう少しこの人のことを知りたい」と思ったときに開くのがホームページです。はじめから何ページも作る必要はありません。次のことが1ページにまとまっていれば、十分に役目を果たします。
- どんな仕事を、どの地域でしているか
- 施工写真(できれば作業前と後)
- 料金の目安
- 代表の顔や、仕事で大事にしていること
- お客さんの声(口コミ)
- 電話・LINEなどの連絡先
ホームページができたら、Googleマップの「ウェブサイト」欄に入れておきましょう。くわしくはGoogleマップの「ウェブサイト」欄が空だと損する理由をご覧ください。
紹介サイトとの付き合い方を決める
紹介サイトは、独立直後の仕事の入口としてとても心強い存在です。一方で、手数料や価格の比べられ方など、頼りきりになると気になる点もあります。「紹介サイトで出会ったお客さんに、次は直接連絡してもらえるようにする」という使い方を意識しておくとよいでしょう。考え方は紹介サイトと自社ホームページの使い分けにまとめています。
後回しにしてよいこと
独立したばかりのころは、時間もお金も限られています。次のようなことは、仕事の入口が整ってからでも遅くありません。
- 何ページもある大きなホームページ
- 有料の広告(まずは無料でできることを一通りやってから)
- 毎日のSNS投稿(続けられる量から始める)
- 凝ったロゴや制服(屋号と連絡先がそろっていれば十分)
開業届や税金、保険、建設業の許可などの手続きは、この記事では扱っていません。業種や工事の金額によって必要なものが違うので、税務署や役所、専門家に確認してください。
まとめ
独立1年目の集客は、「探したら見つかる」「連絡しやすい」「見せられる実績がある」の3つを順番に整えていくことです。屋号とGoogleマップ、LINEで入口を作り、施工写真と口コミをためて、1ページのホームページにまとめる。ここまでできれば、紹介や下請けだけに頼らない土台ができます。
職人ウェブでは、屋号と電話番号を送っていただくだけで、あなたのお店のホームページを1ページ無料で試作しています。独立したばかりで写真が少ない場合も、今ある材料から作れます。